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虫歯が痛い!寝れない!歯医者に行けない!今すぐ痛みをとる方法

「虫歯が痛い時に痛みを和らげる方法とは?」「昼間は痛くなかったのに、どうして夜だけ痛くなるの?」「虫歯以外に歯が痛くなる原因はあるの?」虫歯の痛みが気になって寝れない、今すぐ歯医者に行きたいけど行けない状態だ、という時には、どのように痛みを緩和させればいいのでしょうか。虫歯が理由で夜寝れないほどの痛みを感じる方の応急処置的な方法として、痛みを和らげる方法をお伝えします。すぐに歯医者に行けない時の、歯の痛みの対処法について、まとめました。

虫歯が痛くて寝れない時の応急処置

虫歯が痛くて夜寝付けない、寝れないほどに痛いという時の応急処置として、以下のような方法があります。
  • 痛い部分を冷やす
  • 歯磨きやうがいをする
  • ツボを押す
  • 鎮痛薬を飲む
  • 正露丸を詰める!?
ただし、これらの方法は虫歯を根本的に治療する方法ではありませんので、ご注意ください。なぜこれらの方法で痛みが緩和されるのかを、ご説明します。

痛い部分を冷やす

手軽ですぐに試せる方法として、痛い部分を冷やすという方法があります。痛い部分を冷やすと、一時的ではありますが血流が穏やかになって、痛みを緩和させてくれます。なぜなら、この場合の痛みの原因は、歯の中の血流が増えて、神経が圧迫されてしまっていることが考えられるからです。濡れたタオルを頬にあてたり、タオルでアイスノンをくるんで当てるなど、間接的に冷やして様子をみてみましょう。しかし、虫歯以外の歯周病・知覚過敏・抜歯後が原因の際には、冷やすと逆効果になってしまう場合もあるため、注意しましょう。

歯磨きやうがいをする

一度虫歯になってしまったら、歯磨きで虫歯を治すのは不可能です。しかし、虫歯によってできた歯の穴に詰まった汚れを綺麗にすれば痛みを緩和できるかもしれません。虫歯の穴に食べかすや汚れが詰まると、細菌の活動が活発になり、ズキズキとした痛みを感じます。うがいをして口の中を洗い流すという方法も、同様に効果的です。虫歯になってしまった部分は、普段から磨き残しがある場所だと考えられます。虫歯の悪化を防ぐという意味でも、再度優しく歯磨きをしてみましょう。

ツボを押す

人間の体には361個ものツボがあり、痛みの緩和や症状改善が期待できるツボが多くあります。虫歯が痛くて眠れないときにおすすめのツボは、こちらです。
  • 合谷(ごうこく)
  • 歯痛点(しつうてん)
  • 承漿(しょうしょう)
  • 下関(げかん)
  • 頬車(きょうしゃ)
  • 商陽(しょうよう)
  • 内庭(ないてい)
それぞれのツボがどこにあって、どのような効果が期待できるのか紹介します。

合谷(ごうこく)

合谷(ごうこく)は、頭痛や肩こり、生理痛など様々な症状に効果があるといわれている「万能ツボ」です。歯の痛みだけでなく、顔面神経麻痺のような頭顔面部の症状に悩む時にもよく用いられます。手の甲側から見て、親指と人指し指の付け根になるツボを、反対の手の親指の腹を使って、円を描くように刺激しましょう。

歯痛点(しつうてん)

虫歯や歯槽膿漏などに効果が期待できるのが歯痛点(しつうてん)で、まさに虫歯のためのツボというネーミングです。手の平側から見て中指と薬指の間の付け根にあるツボを、左右の手を交互に、少し強めに押してみましょう。

承漿(しょうしょう) 

歯の痛みや歯茎の腫れを和らげるツボが、承漿(しょうしょう)です。下唇と顎の間にあるツボで、中央の少しくぼんだ辺りが承漿(しょうしょう)の場所です。歯を嚙み締めた状態で、親指か中指を使って3~5秒、強く押します。承漿(しょうしょう)は腎機能に働き肌を綺麗にするツボとも知られていますので、アンチエイジングサポートとしても用いられます。

下関(げかん) 

奥歯が痛いときに、おすすめのツボが下関(げかん)です。耳から指2本分前にあるツボで、口を開けたときにくぼみができる部分にあります。歯の痛みや顔面神経痛の緩和、顔のむくみの改善などにも用いられるツボです。

頬車(きょうしゃ) 

上顎の歯に痛みを感じる場合は、頬車(きょうしゃ)というツボを試してみてください。顔のエラの部分にあるツボで、食いしばって力を入れた時に皮膚が盛り上がる場所にあります。歯の痛みや顔の神経痛、さらには二重アゴや顔のたるみにも効果が期待できるツボです。

商陽(しょうよう)

上下の前歯が痛むようであれば、商陽(しょうよう)というツボがおすすめです。人差し指の爪の付け根、親指寄りにあるツボです。爪の根元の3mmくらい上を押します。歯の痛みの他には、胃腸の働きを整えたり、下痢を伴う感染症の改善などに効果があります。

内庭(ないてい)

上の歯と歯茎の痛みに効くといわれるツボが、内庭(ないてい)です。足の甲側の人差し指と中指の付け根の間にあるツボを、上からしっかりと刺激します。胃腸のトラブル、イライラや不眠にも用いられるツボなので、眠れない時に試してみるといいかもしれません。

鎮痛薬を飲む

歯医者さんから痛み止めをすでに処方されているという場合は、その痛み止めを飲んで様子をみましょう。主に以下の鎮痛薬が、歯の痛みを抑えられます。
  • ロキソニン
  • バファリン
  • カロナール
市販されている鎮痛薬のパッケージを見ると、頭痛や生理痛だけでなく「歯痛」という記載もあります。鎮痛薬があれば多くの場合は痛みが抑えられますが、虫歯が進行していると薬が効かない場合もあります。

正露丸を詰める!?

虫歯に正露丸を詰めるという方法は、実は正露丸を製造・販売している大幸薬品の公式ホームページでも紹介されている方法です。
正露丸は虫歯痛にも使われています。これは、正露丸の主成分の日局木(もく)クレオソートが、歯の鎮痛鎮静や根管の消毒用として使用されているからです。この場合、正露丸は内服するのではなく、痛みのある虫歯に適量を詰めてお使いください。大幸薬品・正露丸公式サイトより引用
正露丸の主成分が、歯の鎮痛や消毒として使用できると記載されています。さらに服用ではなく、虫歯に詰めるのが正しい使用法だとも明記されています。ただし正露丸は虫歯を根治させる効果はありませんので、あくまでも痛みのための応急処置として使用するようにしましょう。

夜に虫歯が痛む原因

昼間は痛みが気にならなかったのに、なぜか夜になると、寝る直前になると痛みが気になるという場合もあります。虫歯はなぜ夜に痛むのでしょうか。夜に虫歯が痛むのには、このような理由があります。
  • 横になって血流がよくなった
  • 副交感神経が優位になった
  • 入浴や飲酒で血行促進された
それぞれ詳しくご説明します。

横になって血流がよくなった

昼間は起き上がって活動しますので、血流は下の方に流れていきます。しかし、眠ろうとして体を横にすると、頭部に血流が流れていき、血管が膨張していきます。すると神経が圧迫され、ズキズキと痛みを強く感じるようになります。また、日中は仕事や家事などで気が紛れていても、落ち着いた夜の時間になると痛みが気になりだし、意識するようになることで痛みを強く感じるようになったとも考えられます。

副交感神経が優位になった

交感神経とは昼間活発に活動している時に優位になり、体を興奮状態にします。一方、副交感神経はリラックスしている時に優位になります。夜眠る際には、交感神経と副交感神経が入れ替わり、副交感神経が働く時間となります。副交感神経が働くと心も体もリラックス状態となり、痛みに敏感になるのです。

入浴や飲酒で血行促進された

入浴や飲酒によって血流がよくなることでも、痛みが倍増します。血行が促進される行動は、虫歯の痛みを感じやすくさせます。たとえば、病気やケガをした際には入浴を制限される場合がありますが、入浴は血行促進を促すためです。抜歯後や虫歯が重症化している際にも、入浴は控えめにした方がいいでしょう。

虫歯以外で歯が痛む場合

寝れないほどに歯が痛む原因は、虫歯ではない可能性もあります。歯が痛むのは虫歯以外にも、以下のような理由が考えられます。
  • 知覚過敏で歯が痛む
  • 親知らずが痛んでいる
  • 歯茎が痛む
  • 歯ぎしり・食いしばり
これらの痛みについて、ご説明します。

知覚過敏で歯が痛む

虫歯でなくても歯が痛む理由として多いのは、知覚過敏です。一般的に知覚過敏といえば、冷たい物を食べたときにキーンとするような痛みで、長くは続きません。しかし知覚過敏が重症化してしまっている場合には、痛みが長時間持続する可能性もあります。正式名称は象牙質知覚過敏症という名前で、歯の象牙質が露出して痛みを感じています。歯磨きを怠っていたり、強い力で磨きすぎたりするのが原因だと考えられます。軽症であればセルフケアで症状は改善されていきますが、重症化してしまっている場合にはクリニックでの治療が必要です。

親知らずが痛んでいる

奥に生える親知らずは普通に生えるだけでは、痛みはありません。親知らずが生えて痛みを感じるのは、このような場合です。
  • きちんと磨けていない
  • 歯茎に食い込んでいる
  • 横に生えている
親知らずは磨きにくい場所に生えるので、歯磨きが行き届かずに汚れが溜まってしまいます。すると親知らずの周りに汚れやプラークが残った状態となり、細菌が繁殖して痛みや腫れの原因となります。歯茎に食い込んで生えている場合にも痛みを感じますし、横向きに生えて他の歯を押している場合にも痛みを感じます。親知らずが原因で寝れないほど痛むのであれば、親知らずの抜歯が必要です。

歯茎が痛む

歯が痛いような気がしていても、原因は歯茎の痛みだったというケースも少なくありません。歯茎が腫れて痛むのは、歯周病や歯肉炎になっている可能性があります。歯周病と歯肉炎の違いは、どこまで症状が進行しているかの違いになります。初期の段階は歯肉炎と呼ばれ、歯茎が腫れたり、出血するというような症状が出ます。歯周病になると、歯茎から膿がでる、歯がグラグラするという悪化した状態です。進行した歯周病は歯茎に強い炎症が起こるために、痛みを感じるようになります。

歯ぎしり・食いしばり

就寝時、無自覚に歯ぎしりや食いしばりをしていると、夜中に痛みを感じる場合もあります。噛む力が負担となって、歯と歯槽骨の間に炎症が起こることが痛みの原因です。無意識で歯ぎしりをしている時には、体重の数倍~数十倍の力がかかっているといわれています。炎症を起こしている場合には、咬合性外傷という病気になりますので、歯科医院での治療をするようになるでしょう。

虫歯が痛むときにやってはいけない

虫歯が痛くて寝れない時には、このような行動はしないよう注意しましょう。
  • 飲酒
  • 喫煙
  • 入浴
  • 患部に触れる 
夜は体を横にするので、頭部に血流が流れるのが痛みの原因のひとつだとお伝えしました。飲酒や喫煙、入浴などは、血行を促進し、痛みを強く感じさせる行動です。できるだけ控えるようにしましょう。また、痛みが気になるからと、細菌のついた手で患部に触れるとさらに痛みを増す可能性があるため、安易に触れないようにしましょう。

痛みを感じる虫歯の進行具合

虫歯は初期であれば痛みを感じません。寝れないほどに痛みを感じるのであれば、虫歯はかなり進行している状態だと予想できます。虫歯の進行具合は、このような段階で表現されます。
CO(シーオー)表面が濁った状態
C1(シーワン)表面に小さな穴ができる痛みや自覚症状はない
C2(シーツ―)エナメル質の奥まで虫歯が進んでいるしみたりする
C3(シースリー)神経近くまで虫歯が進行痛みを感じる
C4(シーフォー)歯を残すのが難しい状態強い痛みを感じる
 虫歯が原因で強い痛みを感じるようであれば、C3(シースリー)やC4(シーフォー)というように虫歯が進行している可能性があります。早急に歯科医院で虫歯の治療が必要です。

翌日は歯科医院へ

虫歯が痛くて寝れないときの、対処方法はいくつかありました。どれも応急処置的に痛みを和らげるだけの方法で、根本的な虫歯の治療にはなりません。痛みを感じたらできるだけ早めに歯科医院に行って、適切な治療を受けるようにしましょう。健康な歯を長く維持できるよう、歯科医院での定期検査を受けながら、日々の習慣を見直していきましょう。